ユニット5 膠原病の皮膚病変、呼吸器病変、耳鼻咽喉病変、血管炎症候群、シェーグレン症候群、自己炎症性疾患の問題
次の膠原病でみられる肺病変のうち、適切なものはどれか。2つ選べ。(2019-48, 2020-48, 2021-48, 2023-48)
- a. 関節リウマチ - 好酸球性肺炎
- b. 皮膚筋炎 - 閉塞性細気管支炎
- c. 全身性エリテマトーデス - 肺胞出血
- d. 全身性強皮症 - 肺高血圧症
- e. シェーグレン症候群 - 急速進行性間質性肺炎
- a. 間質性肺炎など
- b. 急速進行性間質性肺炎
- e. 間質性肺炎
間質性肺炎を伴う関節リウマチで免疫抑制療法中に発熱と低酸素血症を認めた。 考慮すべき病態として適切なものを全て選べ。(2019-49)
- a. 間質性肺炎の増悪
- b. 薬剤性肺障害
- c. 服薬中止の可能性
- d. ニューモシスチス肺炎
- e. 細菌性肺炎
間質性肺炎を伴う関節リウマチで免疫抑制療法中に発熱と低酸素血症を認めた。
考慮すべき病態として適切でないのはどれか。1つ選べ。(2020-49, 2021-49, 2023-49)
- a. 間質性肺炎の増悪
- b. 薬剤性肺障害
- c. ニューモシスチス肺炎
- d. 肺炎の合併
- e. 肺動静脈瘻
ANCA関連血管炎性中耳炎で合併しやすい病態はどれか。2つ選べ。(2020-40, 2021-40, 2023-40)
- a. 嗅覚障害
- b. 三叉神経障害
- c. 味覚障害
- d. 顔面神経麻痺
- e. 肥厚性硬膜炎
再発性多発性軟骨炎で通常、障害されない部位はどれか。1つ選べ。(2019-41, 2020-41, 2021-41)
- a. 耳介
- b. 鼻中隔
- c. 気管
- d. 咽頭
- e. 内耳
自己免疫性疾患と耳鼻咽喉科領域の症状の組み合わせで適切でないのはどれか。1つ選べ。(2019-42, 2020-42, 2021-42)
- a. 再発性多発軟骨炎 - 顔面神経麻痺
- b. ベーチェット病 - 多発口内炎
- c. シェーグレン症候群 - 口腔乾燥
- d. IgG4関連疾患 - 顎下腺腫脹
- e. ANCA関連血管炎性中耳炎 - 骨導聴力低下
- a. ANCA関連血管炎
次の自己免疫疾患において、耳鼻咽喉科領域の症状・所見として正しい組み合わせを3つ選べ。(2023-42)
- a. IgG4関連疾患 - 唾液腺腫脹
- b. ベーチェット - 難聴・めまい
- c. ANCA関連血管炎性中耳炎 - 顔面神経麻痺
- d. 再発性多発軟骨炎 - 鞍鼻
- e. シェーグレン症候群 - 鼻中隔穿孔
- e. 鼻中隔穿孔は多発血管炎性肉芽腫症の所見
高安動脈炎の診断で有効性の低いものはどれか、1つ選べ。(2018-42)
- a. 抗核抗体
- b. 橈骨動脈の左右差
- c. 血圧の左右差
- d. 血管雑音
- e. MRIアンギオグラフィー
高安動脈炎について正しいのはどれか。2つ選べ。(2019-44, 2020-44, 2021-44, 2023-44)
- a. 高齢男性が多い。
- b. 病理学的には、血管外膜側から病変が始まる。
- c. 発症とほぼ同時に血圧の左右差が生じる。
- d. 造影CTで病変部位の動脈壁肥厚がみられる。
- e. ステロイド治療で改善し、再燃は少ない。
- a. 若年女性
- c. 進行すると血圧の左右差が生じる
- e. 再燃は多い
巨細胞性動脈炎について正しいのはどれか。2つ選べ。(2019-45, 2020-45, 2021-45)
- a. 日本人に多い。
- b. 50歳以上に多い。
- c. 側頭動脈が障害されると側頭動脈が拡大し、脈拍が増大し、頭痛がする。
- d. 眼動脈が障害されると失明するため早期の治療が必要である。
- e. 顎跛行とは、虚血による咀嚼開始時の下顎の痛みやだるさのことである。
- a. 北欧由来の白人
- c. 脈拍減弱
- e. 筋肉の痛みや疲労による咀嚼や会話の中断のこと
巨細胞性動脈炎について正しいのはどれか。2つ選べ。(2023-45)
- a. 日本人に多い。
- b. 45歳以下に多い。
- c. 側頭動脈が障害されると側頭動脈が拡張し、脈拍が増大し、頭痛がする。
- d. 眼動脈が障害されると失明するため早期の治療が必要である。
- e. 顎跛行とは、咀嚼を続けた時に虚血により顎に痛みやだるさが生じることである。
- a. 北欧由来の白人に多い
- b. 50歳以上
- c. 脈拍が減弱
多発血管性肉芽腫症について誤っているものはどれか。2つ選べ。(2019-4, 2020-4, 2021-4)
- a. 腎炎は免疫グロブリンや補体の有意な沈着を認める。
- b. 肺病変では間質性肺炎や肺胞出血をきたす。
- c. 鞍鼻や口腔内潰瘍をきたす。
- d. 再燃は少なく、ステロイド単剤でよく、免疫抑制剤は不要である。
- e. 上気道、肺、腎病変すべてがあれば全身型という。
- a. 沈着を認めない(Pauci-immune)
- d. 再燃が多く、免疫抑制剤を使う
多発血管炎性肉芽腫症について誤っているものはどれか。2つ選べ。(2023-4)
- a. 腎炎では免疫グロブリンや補体の有意な沈着を認める
- b. 肺病変では間質性肺炎や肺胞出血をきたす。
- c. 鞍鼻や口腔内潰瘍をきたす。
- d. 再燃は少なく、ステロイド単剤でよく、免疫抑制薬は不要である。
- e. 抗好中球細胞質抗体が診断に有益である。
誤っているものを2つ選べ。(2018-41)
- a. 多発血管炎性肉芽腫症ではPR3-ANCAが陽性となる。
- b. 悪性関節リウマチではPR3-ANCAが陽性となる。
- c. 顕微鏡的多発血管炎ではMPO-ANCAが陽性となる。
- d. 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症ではPR3-ANCAが陽性となる。
- e. 高安動脈炎ではANCAは陰性である。
- b. RF
- d. MPO-ANCA
多発血管炎性肉芽腫症で認めやすい症状はどれか、1つ選べ。(2018-4)
- a. 口腔内乾燥感
- b. 関節炎
- c. 口腔内潰瘍
- d. 鼻出血
- e. 下血
顕微鏡的多発血管炎について正しいものはどれか。2つ選べ。(2020-39, 2021-39)
- a. PR3-ANCA陽性例が多い。
- b. 若年女性に多い。
- c. 好中球細胞外トラップ(neutrophil extracellular traps: NETs)の放出低下がみられる。
- d. 肺胞出血や急速進行性糸球体腎炎が重要な主要症候である。
- e. 治療に伴う感染症死亡のリスクが高い。
- a. MPO-ANCA
- b. 50歳以上、男女差1:1.1
顕微鏡的多発血管炎について正しいものはどれか。1つ選べ。(2023-39)
- a. PR3-ANCA陽性例が多い。
- b. 若年女性に多い。
- c. 好中球細胞外トラップ(neutrophil extracellular traps: NETs)の放出低下がみられる。
- d. 肺胞出血や急速進行性糸球体腎炎が重要な主要症候である。
- e. 抗GBM抗体陽性例が多い。
IgG4関連疾患で見られやすい病変はどれか、2つ選べ。(2018-29)
- a. 大動脈炎
- b. 自己免疫性膵炎
- c. 糸球体腎炎
- d. 唾液腺炎
- e. 胸膜炎
IgG4関連疾患について正しいものはどれか。2つ選べ。(2019-29, 2020-29, 2021-29, 2023-29)
- a. ステロイドが著効するが減量で再燃しやすい。
- b. 唾液線腫張は一過性のことが多い。
- c. IgG4関連疾患で最も頻度が高い病変は自己免疫性膵炎である。
- d. 他の自己免疫性疾患をしばしば合併する。
- e. アレルギー性疾患を合併しやすい。
- c. 頻度が最も高いのは唾液腺炎である
IgG4関連疾患の組織像で通常みられないものはどれか。3つ選べ。(2023-47)
- a. 花筵状線維化
- b. 肉芽腫
- c. 壊死性血管炎
- d. 好中球浸潤
- e. 好酸球浸潤
- b. 除外診断の一つ
- c. 除外診断の一つ
- d. 除外診断の一つ
原発性シェーグレン症候群患者で通常認められないものはどれか、1つ選べ。(2018-44)
- a. 多発性関節痛
- b. リンパ節腫大
- c. 乾燥性角結膜炎
- d. 間質性肺炎
- e. 肝脾腫
原発性シェーグレン症候群で認めにくい検査成績、症状はどれか、1つ選べ。(2018-45)
- a. 関節痛
- b. ネフローゼ症候群
- c. うつ状態
- d. リウマトイド因子陽性
- e. 齲歯
シェーグレン症候群について正しいものはどれか。2つ選べ。(2019-46, 2020-46, 2021-46)
- a. 乾燥症状に対してステロイド内服は著効する。
- b. リウマトイド因子陽性がみられやすい。
- c. 通常白血球は増加しCRPは高値を示す。
- d. 抗核抗体が陰性であれば否定できる。
- e. 女性に好発する。
- a. 改善する可能性あり
- c. 白血球減少
- d. 抗SS-A抗体をスクリーニングとして利用する
シェーグレン症候群の検査でふさわしくないものはどれか。1つ選べ。(2019-47, 2020-47, 2021-47)
- a. サクソンテスト
- b. ローズベンガル試験
- c. シルマー試験
- d. テンシロンテスト
- e. 口唇生検
- d. 重症筋無力症の検査
43歳女性。1年ほど前から口腔内の乾燥を自覚し受診した。下の乾燥と舌苔を認める。免疫血性学所見で抗Ro/SS-A抗体陽性、抗La/SS-B抗体陰性であった。診断のために追加すべき検査を2つ選べ。(2023-41)
- a. 唾液腺造影検査
- b. 耳介軟骨組織検査
- c. 純音聴力検査
- d. 唾液腺組織検査
- e. 血清IgG4
シェーグレン症候群とIgG4関連疾患について正しいものを2つ選べ。(2023-46)
- a. シェーグレン症候群の唾液腺腫脹は持続性である
- b. IgG4関連疾患の唾液腺腫脹は圧痛を伴う
- c. どちらも腎病変として間質性腎炎がみられる
- d. 口腔内乾燥にステロイドが著効する
- e. シェーグレン症候群は女性に多く、IgG4関連疾患は男性に多い
- c. シェーグレン症候群には見られない
ベーチェット病で正しいものを1つ選べ。(2018-28)
- a. 陰部潰瘍で発症することが多い。
- b. 最近は軽症例が多い。
- c. 口内炎と結節性紅斑が同時に出れば確診できる。
- d. ステロイドの短期投与によりぶどう膜炎は予防できる。
- e. 発症頻度に人種差はない。
- a. 口腔粘膜のアフタ性潰瘍が初発症状
- c. 主症状(口腔粘膜の再発生アフタ性潰瘍、皮膚症状、眼症状、外陰部潰瘍)の4つが揃って確定診断する
- e. シルクロードに沿った帯状の地域に偏っている
ベーチェット病で正しいものはどれか。1つ選べ。(2019-28, 2020-28, 2021-28, 2023-28)
- a. 陰部潰瘍で発症することが多い。
- b. 最近は不全型が多い。
- c. 口内炎と結節性紅斑が同時に出れば確定診断できる。
- d. ステロイドの短期投与によりぶどう膜炎は予防できる。
- e. 発症頻度に人種差はない。
- a. 口腔粘膜のアフタ性潰瘍が初発症状
- c. 主症状(口腔粘膜の再発生アフタ性潰瘍、皮膚症状、眼症状、外陰部潰瘍)の4つが揃って確定診断する
- e. シルクロードに沿った帯状の地域に偏っている
ベーチェット病で正しいのはどれか。2つ選べ。(2019-43, 2020-43, 2021-43)
- a. ステロイド抵抗性の神経ベーチェットにメトトレキサートが有効である。
- b. ANCA陽性が診断上重要である。
- c. 病型にかかわらずプレドニゾロンは最低40mg/日が必要である。
- d. コルヒチンの副作用に乏精子症がある。
- e. HLA-B52と関連がある。
- b. ANCA関連血管炎
- e. HLA-B51
ベーチェット病で正しいのはどれか、1つ選べ。(2018-46)
- a. ステロイド抵抗性の神経ベーチェットにメトトレキセートが有効である。
- b. MPO-ANCA陽性が診断上重要である。
- c. 病型に関わらずプレドニゾロンは最低40mg/日が必要である。
- d. 陰部潰瘍は無痛性である。
- e. HLA-B52と関連がある。
- b. ANCA関連血管炎
- d. 有痛性
- e. HLA-B51
ベーチェット病で正しいのはどれか。2つ選べ。(2023-43)
- a. 治療抵抗性の腸管ベーチェット病に抗TNFα抗体が有効である。
- b. 抗核抗体が高率に陽性になる。
- c. 特殊病型として、神経型、腸管型、心臓型、がある。
- d. コルヒチンの副作用に乏精子症がある。
- e. HLA-B27と関連がある。
- c. 心臓型ではなく血管型
- e. HLA-B51