ユニット1 画像診断学各論の問題

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胸部単純X線写真に関する次の文章のうち、正しいものはどれか。1つ選べ。(2018-15, 2019-14)

  • a. 正常立位胸部単純X線写真では、上肺野と下肺野の血管影は同等である。
  • b. 正常立位胸部単純X線写真では、左第1弓から左第4弓まで確認できる。
  • c. 正常立位胸部単純X線写真では、右中間気管支幹に比べそれと並走する肺動脈の径は同程度である。
  • d. 肺気腫では、胸部単純X線写真における血管影は充進する。
  • e. Kerley's B lineは左右短絡疾患による肺血流増加の所見である。
答. c
胸部の画像診断
  • b. 第3弓は見えない
  • e. 肺水腫による小葉間隔壁の肥厚

健常成人胸部立位X線写真で見えるのはどれか。1つ選べ。(2021-4)

  • a. 脊髄
  • b. 心室中隔
  • c. 気管分枝部
  • d. 食道
  • e. 下行大動脈右縁
答. c
胸部の画像診断

健常成人の立位胸部X線写真正面像で見られる構造を2つ選べ。(2022-4)

  • a. 脊髄
  • b. 棘突起
  • c. 大動脈弁
  • d. 気管分枝部
  • e. 下行大動脈右縁
答. b,d
胸部の画像診断

図は発熱と咳嗽で受診した肺炎患者の胸部単純X線の正面像と側面像である。肺炎の主座はどこか。1つ選べ。(2018-13, 2019-12)

Question Image
  • a. 左上葉
  • b. 左下葉
  • c. 右上葉
  • d. 右中葉
  • e. 右下葉
答. d
胸部の画像診断

60歳代男性。3日前から発熱と咳嗽があり受診した。胸部X線写真を下に示す。異常が見られる肺葉を1つ選べ。(2020-13)

Question Image
  • a. 右上葉
  • b. 右中葉
  • c. 右下葉
  • d. 左上葉
  • e. 左下葉
答. b
胸部の画像診断

1週間続く血痰を主訴に受診した患者のX 線写真を以下に示す。喫煙歴は20本×40年である。無気肺は肺のどこの区画で見られるか。(2021-7, 2022-7)

Question Image
  • a. 右上葉
  • b. 右中葉
  • c. 右下葉
  • d. 左上葉
  • e. 左下葉
答. a
胸部の画像診断

下の胸部立位単純X線写真の所見のうち、正しいものを全て選べ。(2018-17, 2019-16)

Question Image
  • a. 左第3弓は突出している。
  • b. 気管分岐角は拡大している。
  • c. 左第1弓は突出している。
  • d. 肺動脈楔入圧は25mmHg程度と予想される。
答.
胸部の画像診断

70歳代男性。2~3年前から続く労作時呼吸困難を主訴に受診した。胸部単純X線写真と右肺の高分解能CTを別に示す。正しいものを2つ選べ。(2020-16)

Question Image
  • a. 蜂巣肺がみられる
  • b. 肺胞性陰影の典型像である。
  • c. 横隔膜の平低化がみられる。
  • d. 小葉中心性分布を呈している。
  • e. 肺癌の合併に注意が必要である。
答. a,e
胸部の画像診断
  • b. 間質性陰影
  • d. 小葉辺縁性

70歳代男性。2~3年前から続く労作時呼吸困難を主訴に受診した。胸部単純X線写真と右肺の高分解能CTを別に示す。正しいものを2つ選べ。(2021-5)

Question Image
  • a. 胸水がみられる。
  • b. 蜂巣肺である。
  • c. 横隔膜の平坦化がみられる。
  • d. 小葉中心性分布を呈している。
  • e. 高分化CTは右上葉の画像である。
答. a,b
胸部の画像診断
  • d. 小葉辺縁性

70歳代男性。2~3年前から続く労作時呼吸困難を主訴に受診した。胸部単純X線写真と右肺の高分解能CTを別に示す。正しいものを2つ選べ。(2022-5)

Question Image
  • a. 蜂巣肺が見られる。
  • b. 横隔膜の平坦化が見られる。
  • c. 肺の線維化が示唆される。
  • d. 高度な閉塞性障害が示唆される。
  • e. 高分解能CTでは小葉間裂が確認される。
答. a,c
胸部の画像診断
  • d. 拘束性

60歳男性。ある疾患の精査中偶然縦隔腫瘤を発見した。腹部造影CTの画像より、何であると考えられるか。(2021-9, 2022-9)

Question Image
  • a. 胸腺腫
  • b. 食道癌
  • c. 大動脈瘤
  • d. 奇形腫
  • e. 神経原性腫瘍
答. a
胸部の画像診断

60歳代男性。2週間前から発熱が持続するため受診した。胸部単純X線写真と胸部造影CT(大動脈弓レベル、肺動脈分岐レベル)を別に示す。正しいものを3つ選べ。(2020-15)

Question Image
  • a. 胸水がみられる。
  • b. 腫瘍の内部に空洞がみられる。
  • c. 上大静脈は腫瘍に囲まれている。
  • d. 前縦隔を主座とする腫瘍である。
  • e. 悪性リンパ腫を疑う必要がある。
答. a,c,e
胸部の画像診断 中縦隔腫瘍

次の画像左から①~⑤は肺感染症の高分解能CT である。ニューモシスチス肺炎はどれか。(2021-6, 2022-6)

Question Image
  • a. ①
  • b. ②
  • c. ③
  • d. ④
  • e. ⑤
答. b
胸部の画像診断 すりガラス陰影

60歳代女性、検診胸部X線で異常を指摘された。喫煙歴なし。呼吸器症状なし。図は高分解能CT(初回および6カ月後)である。正しい診断を1つ選べ。画像(2018-14, 2019-13)

Question Image
  • a. 肺炎
  • b. 肺結核
  • c. 肺腺癌
  • d. 肺扁平上皮癌
  • e. 転移性肺腫瘍
答. c
胸部の画像診断

画像左から①~⑤は5名の肺癌患者の原発巣の高分解能CT画像である。扁平上皮癌の可能性が最も高いものを1つ選べ。(2020-14)

Question Image
  • a. ①
  • b. ②
  • c. ③
  • d. ④
  • e. ⑤
答. e
胸部の画像診断 扁平上皮癌は充実性結節ですりガラス成分がない

画像左から①~⑤は5名の肺癌患者の原発巣の高分解能CT画像である。腺癌の可能性が最も高いものを1つ選べ。(2021-8)

Question Image
  • a. ①
  • b. ②
  • c. ③
  • d. ④
  • e. ⑤
答. e
胸部の画像診断 肺癌はすりガラス成分を持つことが多い

原発性肺腺癌の高分解能CT画像で転移が起きていると考えられる画像を選べ。画像(2022-8)

Question Image
  • a. ①
  • b. ②
  • c. ③
  • d. ④
  • e. ⑤
答. d
胸部の画像診断 浸潤性乳頭型腺癌の所見

下図は肝のダイナミック造影CTで、左から単純(造影前)、動脈優位相、平衡相を示す。左葉の腫瘍について誤っている記述はどれか。1つ選べ。(2019-22)

Question Image
  • a. 腫瘍は内側区域に存在する。
  • b. 平衡相ではwash outを呈している。
  • c. 肝腫瘍で最も頻度が多い。
  • d. 超音波では内部高エコーを呈することが多い。
  • e. T2強調画像では強い高信号を呈することが多い。
答. c
肝腫瘍の画像診断 古典的肝細胞癌
  • c. 肝血管腫が多い

下図は肝のダイナミック造影CTで、左から単純(造影前)、動脈優位相、平衡相を示す。 右葉の腫瘍について誤っている記述はどれか。1つ選べ。(2020-35)

Question Image
  • a. 腫瘍は後区域に存在する。
  • b. 肝腫瘍の中では最も頻度が高い。
  • c. 平衡相ではwash outを呈している。
  • d. 超音波で内部高エコーを呈することが多い。
  • e. T2強調画像では強い高信号を呈することが多い。
答. c
肝腫瘍の画像診断 肝血管腫
  • c. 古典的肝細胞癌の所見

下図は肝のダイナミック造影CTで、左から単純(造影前)、動脈優位相、平衡相を示す。 右葉の腫瘍について誤っている記述はどれか。2つ選べ。(2021-10)

Question Image
  • a. 腫瘍は後区域に存在する。
  • b. 肝腫瘍の中では最も頻度が高い。
  • c. T2強調画像では低信号を呈することが多い。
  • d. 超音波で内部高エコーを呈することが多い。
  • e. 平衡相ではwash outを呈している。
答. c,e
肝腫瘍の画像診断 肝血管腫
  • e. 古典的肝細胞癌の所見

70歳男性。腹痛の精査目的で実施した単純CTと造影CTを下に示す。このCTで認める肝腫瘤に関する記載で、誤っているものを1つ選べ。(2020-36)

Question Image
  • a. 肝嚢胞を疑う像ではない。
  • b. 腫瘤は肝左葉に位置している。
  • c. 肝内胆管の拡張を伴っている。
  • d. 単純CTでの腫瘤の境界は不明瞭である。
  • e. 造影後は腫瘤周囲の肝実質が濃染している。
答. a
肝腫瘍の画像診断 肝膿瘍

70歳男性。腹痛の精査目的で実施した単純CTと造影CTを下に示す。このCTで認める肝腫瘤に関する記載で、誤っているものを1つ選べ。(2021-11)

Question Image
  • a. 肝腫瘍に明らかな造影効果は認められない。
  • b. 腫瘤は肝左葉に位置している。
  • c. 肝内胆管の拡張を伴っている。
  • d. 単純CTでの腫瘤の境界は不明瞭である。
  • e. 造影後は腫瘤周囲の肝実質が濃染している。
答. a
肝腫瘍の画像診断 肝膿瘍

単純CTと造影CTを下に示す。このCTで認める肝腫瘍に関する記載で正しいものを2つ選べ。(2022-12)

Question Image
  • a. 病変はS6に存在すると考えられる。
  • b. 肝両葉で胆管拡張が見られる。
  • c. 腫瘍の造影効果はあまり高くない。
  • d. 総ビリルビンが高い。
  • e. 単純CTで肝実質よりも低信号である。
答. d,e
肝腫瘍の画像診断
  • a. S4
  • b. 腫瘍末梢で拡張

腹部領域の画像検査について誤っているものはどれか。2つ選べ。(2018-20, 2019-23)

  • a. MRIはCTに比して空間分解能が劣る。
  • b. CTAP (CT during Arterial Portography) とは、カテーテルを腹腔動脈にかけ、造影剤を流してCTを撮影する手法である。
  • c. CTHA (CT Hepatic Arteriography)で肝腫瘍にコロナ様濃染を認めた場合は、HCCと診断できる。
  • d. 透析中患者には、MR造影剤(ガドリニウム製剤)は使用してもよい。
  • e. e-GFRが30にみたない場合、ヨード造影剤は通常使用しない。
答. b,d
肝腫瘍の画像診断
  • b. 上腸間膜動脈

肝腫瘍について誤っているのはどれか。1つ選べ。(2018-19, 2019-19)

  • a. 隔壁構造を有する腫瘍を見た場合、肝細胞癌の可能性を考える。
  • b. 肝血管腫はT1強調画像で高信号を示す。
  • c. 中分化肝細胞癌は動脈優位相で高濃度、平衡相で低濃度を示す。
  • d. 高分化肝細胞癌はT2強調画像で低~等信号を示す。
  • e. 胆管細胞癌と転移は類似した画像所見を呈する場合がある。
答. b
肝腫瘍の画像診断
  • b. T1強調画像で低信号かつT2強調画像で高信号

次の肝腫瘤のうち、リング状の造影効果を呈するものを3つ選べ。(2020-37)

  • a. 肝膿瘍
  • b. 肝血管腫
  • c. 胆管細胞癌
  • d. 転移性肝腫瘍
  • e. 高分化肝細胞癌
答. a,c,d
肝腫瘍の画像診断

次の肝腫瘍のうち、Gd-EOB-DTPAを取り込むものを1つ選べ。(2021-12)

  • a. 肝膿瘍
  • b. 肝血管腫
  • c. 胆管細胞癌
  • d. 転移性肝腫瘍
  • e. 肝細胞癌の前癌病変
答. e
肝腫瘍の画像診断

次の肝腫瘍のうち、Gd-EOB-DTPAを取り込むものを2つ選べ。(2022-11)

  • a. 肝膿瘍
  • b. 肝血管腫
  • c. 胆管細胞癌
  • d. AP shunt
  • e. 肝細胞癌の前癌病変
答. d,e
肝腫瘍の画像診断

岬角の位置を選べ。(2022-20)

  • a. C1とC2の間
  • b. C7とTh1の間
  • c. Th12とL1の間
  • d. L5とS1の間
  • e. 仙骨の間
答. d
脊椎の画像診断

骨髄に関して誤っているものを1つ選べ。(2022-21)

  • a. 黄色髄は脂肪髄である。
  • b. 加齢に伴い、赤色髄よりも黄色髄が増加する。
  • c. 加齢に伴い、 T1強調像で信号が低下する。
  • d. 加齢に伴い、 T2強調像で信号が増加する。
  • e. 赤色髄と黄色髄が混在するとT1強調像の信号は不均一になる。
答. c
脊椎の画像診断
  • c. 信号が増加する

下図は頸椎CTの矢状断像である。図中矢印は第何頸椎か。A~Eの中から1つ選べ。(2019-25, 2021-20)

Question Image
  • a. 第1頸椎
  • b. 第2頸椎
  • c. 第3頸椎
  • d. 第4頸椎
  • e. 第5頸椎
答. b
脊椎の画像診断

下図は頸椎CTの矢状断像である。図中矢印は第何頸椎か。A~Eの中から1つ選べ。(2020-39)

Question Image
  • a. 第1頸椎
  • b. 第2頸椎
  • c. 第3頸椎
  • d. 第4頸椎
  • e. 第5頸椎
答. d
脊椎の画像診断

脊椎・脊髄の画像検査について、誤っているものを1つ選べ。(2018-25)

  • a. 脊椎圧迫骨折の診断に超音波検査は不適である。
  • b. MRIは放射線被爆がないのが利点である。
  • c. MRIで脊髄損傷を評価するには造影剤が必要である。
  • d. 骨シンチグラフィーは一回の撮影で全身骨を評価することが可能である。
  • e. 脊椎椎間板ヘルニアの評価にはCTよりもMRIが優れる。
答. c
脊椎の画像診断

75歳男性。腰痛の精査目的で撮影した腰椎CT矢状断像を下に示す。最も疑われる疾患を1つ選べ。(2020-40, 2021-21)

Question Image
  • a. 血管腫
  • b. 圧迫骨折
  • c. 腰椎分離症
  • d. 腰椎すべり症
  • e. 後縦靭帯骨化症
答. c
脊椎の画像診断

脊椎椎間板炎に関して誤っているものを2つ選べ。(2018-24, 2019-24, 2020-38)

  • a. 細菌性では黄色ブドウ球菌が起因菌の最多である。
  • b. 小児よりも高齢者に好発する。
  • c. 椎間板のMRI所見としてdark diskが特徴である。
  • d. 検出には脂肪抑制T1強調画像が有用である。
  • e. 結核に伴う膿瘍は感染徴候に欠しく、冷膿瘍(cold abscess) と呼ばれる。
答. c,d
脊椎の画像診断
  • c. hot diskが特徴 dark diskは脊椎症の椎間板所見
  • d. 脂肪抑制T2強調

脊椎椎間板炎に関して誤っているものを1つ選べ。(2021-19, 2022-19)

  • a. 小児より高齢者に好発する。
  • b. 検出には脂肪抑制T2 強調画像が有用である。
  • c. 細菌性では黄色ブドウ球菌が起因菌の最多である。
  • d. 椎間板のMRI 所見としてhot disk が特徴である。
  • e. 細菌感染に伴う膿瘍は感染徴候に乏しく、冷膿瘍 (cold abscess) と呼ばれる。
答. e
脊椎の画像診断
  • e. 結核に伴う膿瘍

外傷患者の診断を確定するために単純CTに追加して造影CTを行うことが最も有効なのはどれか。1つ選べ。(2021-16)

  • a. 脳挫傷
  • b. 肺挫傷
  • c. 気胸
  • d. 肋骨骨折
  • e. 脾損傷
答. e
外傷の画像診断

外傷患者の診断を確定するために単純CTに追加して造影CTを行うことが最も有効なのはどれか。1つ選べ。(2022-16)

  • a. 脳挫傷
  • b. 肺挫傷
  • c. 気胸
  • d. 肋骨骨折
  • e. 肝臓損傷
答. e
外傷の画像診断

外傷の初期診療として迅速簡易超音波検査法(FAST)で確認する必要があるのはどれか。1つ選べ。(2021-17)

  • a. 骨折
  • b. 気胸
  • c. 大動脈径
  • d. 臓器損傷
  • e. 腹腔内出血
答. e
外傷の画像診断

外傷の初期診療として迅速簡易超音波検査法(FAST)で確認する必要があるのはどれか。1つ選べ。(2022-17)

  • a. 骨折
  • b. 気胸
  • c. 大動脈径
  • d. 臓器損傷
  • e. 心嚢液貯留
答. e
外傷の画像診断

32歳の男性。心窩部痛を主訴に来院した。本日、オートバイ運転中に併走する乗用車と接触して転倒した。意識は清明で、四肢の擦過傷と右膝関節の打撲以外に大きな外傷はなかった。3時間後、心窩部痛を自覚。徐々に増悪するため、妻に付き添われて受診した。
意識清明、体温37.2度、脈拍104回/分・整、血圧96/58mmHg、呼吸数16回/分、SpO2 97%(room air)眼瞼結膜はやや貧血様だが異常なし。呼吸音・心音正常。腹部は軽度膨隆し、腸雑音の亢進を認める。心窩部から右季肋下にかけて圧痛を認める。神経診察で異常なし。
<血液所見>赤血球327万/µL、Hb 10.6g/dL、Ht 34%、白血球11280/µL、血小板16万/µL
<血液生化学所見>総タンパク6.8g/dL、アルブミン3.7g/dL、総-Bil 0.9mg/dL、AST 142IU/L、ALT 78IU/L、LD 358IU/L、γ-GT 57IU/L、アミラーゼ154IU/L、BUN 18mg/dL、Cr 0.8mg/dL、血糖97mg/dL、Na 140mEq/L、K 4.3mEq/L、Cl 100mEq/L、CRP 1.0mg/dL
まず行うべき検査を1つ選べ。(2021-18, 2022-18)

  • a. 腹部単純X線
  • b. 上部消化管内視鏡
  • c. 腹部超音波検査
  • d. 腹部造影CT
  • e. 頭部MRI
答. a
外傷の画像診断

乳腺画像診断に関する記載で、誤っているものはどれか。1つ選べ。(2020-29)

  • a. 乳房MRIは、術式決定に有用である。
  • b. 乳腺超音波検査は、腫瘤性病変の描出に優れている。
  • c. マンモグラフィー検査は、石灰化病変の描出に優れている。
  • d. 乳房MRIではダイナミックスタディの血流パターンで良悪性の鑑別が可能である。
  • e. 超音波検査、MRIが施行されている場合、マンモグラフィー検査は省略可能である。
答. e
乳腺・骨盤臓器の画像診断
  • e. 3つの検査が補い合っているので省略できない

乳腺画像診断に関する記載で、正しいものはどれか。3つ選べ。(2021-30, 2022-30)

  • a. 乳房MRIは、石灰化病変の描出に優れている。
  • b. 乳腺超音波検査は、腫瘤性病変の描出に優れている。
  • c. マンモグラフィー検査の精度は、背景乳腺の造影効果による影響を受ける。
  • d. 乳房MRIではダイナミックスタディの血流パターンで良悪性の鑑別が可能である。
  • e. 超音波検査、MRIが施行されている場合、マンモグラフィー検査は省略可能である。
答. b,c,d
乳腺・骨盤臓器の画像診断
  • a. 石灰化はマンモグラフィーが描出に優れている
  • e. 3つの検査が補い合っているので省略できない

50歳代女性。検診マンモグラフィーで異常を指摘され来院。乳腺超音波検査で腫瘤を認め、生検の結果、浸潤性乳管癌の診断が得られ、乳腺MRI検査がオーダーされた。乳腺MRI検査に関して正しいものはどれか。3つ選べ。(2018-23, 2019-28)

  • a. 乳腺MRIでは、浸潤部と非浸潤部の区別が可能である。
  • b. 乳腺MRIで造影された病変部が、乳癌病変と診断できる。
  • c. 腎機能不良で透析中の患者でも、必要であれば、造影剤(ガドリニウム製剤)を使用してよい。
  • d. MRI検査室に入室するときには、コンタクトレンズやマスカラの除去が望ましい。
  • e. 月経周期によって、病変の検出能が変わる。
答. a,b,d,e
乳腺・骨盤臓器の画像診断
  • c. 腎性全身性線維症は非常に予後不良な副作用

50歳代女性。検診マンモグラフィーで異常を指摘され来院。乳房超音波検査で腫瘤を認め、生検の結果、浸潤性乳管癌の診断が得られ、乳腺MRI検査がオーダーされた。乳腺MRI検査に関して正しいものはどれか。3つ選べ。(2020-28)

  • a. MRIでは浸潤癌と非浸潤癌は区別できない。
  • b. 造影検査でなければ十分な情報は得られない。
  • c. 腎機能不良で透析中の患者でも、必要であれば、造影剤を使用してよい。
  • d. MRI検査室に入室するときには、コンタクトレンズやマスカラの除去が望ましい。
  • e. 背景乳腺の造影効果(BPE:background parenchymal enhancement)は、月経周期に依存し変化する。
答. b,d,e
乳腺・骨盤臓器の画像診断
  • c. 腎性全身性線維症は非常に予後不良な副作用

50歳代女性。検診マンモグラフィーで異常を指摘され来院。乳腺超音波検査で腫瘤を認め、生検の結果、浸潤性乳管癌の診断が得られ、乳腺MRI検査がオーダーされた。乳腺MRI検査に関して正しいものはどれか。3つ選べ。(2021-29)

  • a. MRIでは浸潤癌と非浸潤癌は区別できない。
  • b. 乳腺MRI検査で造影された病変部が、乳癌病変と診断できる。
  • c. 腎機能不良で透析中の患者でも、必要であれば造影剤を使用してよい。
  • d. MRI検査室に入室するときには、コンタクトレンズやマスカラの除去が望ましい。
  • e. 背景乳腺の造影効果(BPE:background parenchymal enhancement)は月経周期に依存し変化する。
答. b,d,e
乳腺・骨盤臓器の画像診断
  • c. 腎性全身性線維症は非常に予後不良な副作用

50歳代女性。検診マンモグラフィーで異常を指摘され来院。乳腺超音波検査で腫瘤を認め、生検の結果、浸潤性乳管癌の診断が得られ、乳腺MRI検査がオーダーされた。乳腺MRI検査に関して正しいものはどれか。3つ選べ。(2022-29)

  • a. 造影しなくても十分な情報を得られる。
  • b. (不明)
  • c. 腎機能不良で透析中の患者に対して、造影剤の使用は禁忌である。
  • d. MRI 検査室に入室するときには、コンタクトレンズやマスカラの除去が望ましい。
  • e. 背景乳腺の造影効果(BPE:background parenchymal)は月経周期に依存し変化する。
答. c,d,e
乳腺・骨盤臓器の画像診断
  • a. 造影が必要

45歳女性。不正性器出血を主訴に来院した。経腟エコーで骨盤内腫瘤を認め、精査のため、骨盤部MRIがオーダーされた。骨盤部MRI検査に関して正しいものはどれか。2つ選べ。(2018-21, 2019-26)

  • a. 子宮筋腫と子宮腺筋症の鑑別は容易である。
  • b. 卵巣奇形腫や内膜症性嚢胞の診断には拡散強調画像が有用である。
  • c. 嚢胞性卵巣病変に充実部を認めれば良性と考える。
  • d. 子宮平滑筋肉腫のMRI所見は、周囲への浸潤・内部の強い変性・内部出血などである。
  • e. 変性筋腫と子宮平滑筋肉腫の鑑別は容易である。
答. a,d
乳腺・骨盤臓器の画像診断
  • b. 脂肪抑制T1強調
  • c. 悪性
  • e. 難しい

30歳代女性。市販薬で妊娠を確認し、近医産婦人科受診。経腟エコーで子宮内に胎嚢を確認されたが、同時に骨盤内に腫瘤性病変が疑われた。骨盤部MRIの撮影依頼で、大学病院に紹介受診。骨盤部MRI検査に関して正しいものはどれか。3つ選べ。(2018-22, 2019-27)

  • a. MRI検査の胎児への影響は不明であるが、MRI検査は行ってもよい。
  • b. 子宮腫大病変において、junctional zoneの肥厚は子宮腺筋症を疑う所見である。
  • c. 卵巣奇形腫と内膜症性嚢胞の鑑別には、脂肪抑制T2強調画像が有用である。
  • d. 子宮平滑筋肉腫のMRI所見は、周囲への浸潤・内部の強い変性・内部出血などである。
  • e. 子宮筋腫では、内部がT2WIで高信号となることがある。
答. a,b,d
乳腺・骨盤臓器の画像診断
  • a. 被曝の点でも磁場の点でも安全という研究がある
  • c. 脂肪抑制T1
  • e. 腺筋症ではありうる

30歳代女性。不正出血のため近医産婦人科受診。経膣エコーで骨盤内に腫瘤性病変が疑われた。骨盤部MRIの撮影依頼で、大学病院に紹介受診。骨盤部MRI検査に関して正しいものはどれか。1つ選べ。(2020-27)

  • a. 骨盤部MRIではヨード造影剤を使用する。
  • b. 嚢胞性卵巣病変に充実部を認めれば、良性と考える。
  • c. 卵巣奇形腫と内膜症性嚢胞の鑑別には、脂肪抑制T1強調画像が有用である。
  • d. 子宮腫大病変において、境界不明瞭なjunctional zoneの肥厚は子宮筋腫などを疑う所見である。
  • e. 子宮平滑筋肉腫は周囲への浸潤・内部への強い変性・内部出血などで疑うが、変性筋腫との鑑別は容易である。
答. c
乳腺・骨盤臓器の画像診断
  • a. ガドリニウム製剤
  • b. 悪性
  • d. 子宮腺筋症
  • e. 難しい

30歳代女性。不正出血のため近医産婦人科受診。経腟エコーで骨盤内に腫瘤性病変が疑われた。骨盤部MRI の撮影依頼で、大学病院に紹介受診。骨盤部MRI 検査に関して正しいものはどれか。3つ選べ。(2021-28, 2022-28)

  • a. 骨盤部MRI ではヨード造影剤を使用する。
  • b. 嚢胞性卵巣病変に充実部を認めれば、悪性と考える。
  • c. 卵巣奇形腫と内膜症性嚢胞の鑑別には、脂肪抑制T1 強調画像が有用である。
  • d. 子宮腫大病変において、境界不明瞭なjunctional zone の肥厚は子宮腺筋症を疑う所見である。
  • e. 子宮平滑筋肉腫は周囲への浸潤・内部への強い変性・内部出血などで疑うが、変性筋腫との鑑別は容易である。
答. b,c,d
乳腺・骨盤臓器の画像診断
  • a. ガドリニウム製剤
  • e. 変性筋腫と肉腫の鑑別は難しい

脳腫瘍の画像診断に関し、CTの方がMRIよりも評価に有用な項目を1つ選べ。(2018-12)

  • a. 造影効果
  • b. 脳実質内か、脳実質外かの判別
  • c. 微小出血
  • d. 石灰化
  • e. 拡散能
答. d
中枢神経の画像診断
  • d. CTが有用なのは石灰化、急性期出血、骨病変、骨内病変

MRIよりCTの方が評価に適しているのはどれか。1つ選べ。(2021-3)

  • a. 微小出血
  • b. 石灰化
  • c. 急性期脳梗塞
  • d. 脳炎
  • e. 脱髄
答. b
中枢神経の画像診断
  • b. CTが有用なのは石灰化、急性期出血、骨病変、骨内病変

生理的石灰化をきたす部位を2つ選べ。(2019-32)

  • a. 視床
  • b. 被殻
  • c. 淡蒼球
  • d. 橋
  • e. 大脳鎌
答. c,e
中枢神経の画像診断

意識障害の患者が搬送されてきた。患者背景は不明で、本人からの聴取もできない。頭蓋内の病変検索として、以下の選択肢の中で最初に行う検査として最も適切なものを1つ選べ。(2020-34)

  • a. 頭部MRI
  • b. 頭部CT
  • c. PET-CT
  • d. 脳血流シンチグラフィ
  • e. 血管造影
答. b
中枢神経の画像診断
  • b. 危険性がMRIに比べて低く、脳出血かどうかよくわかるから

脳腫瘍内の小出血を評価したい場合、追加する撮像法として最も適切なものを以下の選択肢の中から1つ選べ。(2020-33)

  • a. FLAIR
  • b. 拡散強調画像
  • c. T2スター強調画像
  • d. 造影T1強調画像
  • e. MR angiography
答. c
中枢神経の画像診断
  • c. 出血が顕著な低信号になる

脳腫瘍内の小出血を評価したい場合、追加する撮像法として最も適切なものを以下の選択肢の中から1つ選べ。(2022-3)

  • a. FLAIR
  • b. 拡散強調画像
  • c. T2スター強調画像
  • d. 造影T1強調画像
  • e. T2強調画像
答. c
中枢神経の画像診断
  • c. 出血が顕著な低信号になる

神経系の画像診断について正しい文章を1つ選べ。(2018-11)

  • a. 拡散強調画像で高信号ならば急性期脳梗塞である。
  • b. Tl強調像で低信号、T2強調像で高信号なら脳梗塞である。
  • c. 脳梗塞の診断にはMRIが必須である。
  • d. 出血急性期ではMRIよりCTの方が診断しやすい。
  • e. 頭痛の患者が来たら、問診の前にCTを撮影する。
答. a,d
中枢神経の画像診断
  • c. 必須とはいえない
  • e. まずは問診をする

急性期脳梗塞の画像所見に見られるearly CT signsで、誤っているものはどれか。1つ選べ。(2021-1, 2022-1)

  • a. 皮髄境界の不明瞭化
  • b. 島皮質の不明瞭化
  • c. 脳溝の不明瞭化
  • d. 脳室の不明瞭化
  • e. 深部灰白質の不明瞭化
答. d
中枢神経の画像診断

以下の中から正しいものを2つ選べ。(2019-33)

  • a. 急性期脳梗塞の診断にはMRIよりCTの方が有用である。
  • b. 超急性期脳出血ではT1強調像で高信号を呈する。
  • c. 急性期の出血はCTで低吸収となる。
  • d. くも膜下出血の診断にはCTが有用である。
  • e. 小脳は高血圧性脳出血の好発部位である。
答. c,d
中枢神経の画像診断
  • a. MRIが有用
  • b. 亜急性期の出血が高信号
  • e. 被殻で多い

以下の選択肢の中から正しいものを2つ選べ。(2018-18)

  • a. 大動脈瘤の切迫破裂を疑わせる所見として単純CTでのhigh-attenuating crescent signや急激な増大スピードなどがある。
  • b. 大動脈解離を疑った場合、内膜石灰化の内方偏位や三日月型高濃度域を確認するため、単純CTの撮影が有用である。
  • c. 冠動脈CTでは冠動脈の狭窄度診断は可能だが、プラーク性状の評価はできない。
  • d. 心臓CTでは弁の動きの評価はできない。
  • e. 肺塞栓を評価するためにはlung PBVだけで十分である。
答. a,b
心・大血管の画像診断
  • c. プラークも評価できる

以下の選択肢の中から正しいものを2つ選べ。(2019-18)

  • a. 大動脈瘤の切迫破裂を疑わせる所見として単純CTでのhigh-attenuating crescent signや急激な増大スピードなどがある。
  • b. 大動脈解離を疑った場合、造影CTを行えばよく、単純CTは必要ない。
  • c. 冠動脈CTでは冠動脈の狭窄度診断は可能だが、プラーク性状の評価はできない。
  • d. 心臓CTでは弁の動きの評価はできない。
  • e. 一連の血管造影検査でDVTを確認することができる。
答. a,e
心・大血管の画像診断
  • b. どちらもあわせて評価する
  • c. プラークも評価できる

以下の選択肢の中から正しいものを2つ選べ。(2020-24, 2021-15)

  • a. 急激な増大スピードは大動脈瘤の切迫破裂を疑わせる所見である。
  • b. 大動脈解離を疑った場合、単純CTの撮影は必要ない。
  • c. 冠動脈CTではプラーク性状の評価はできない。
  • d. 心臓CTでは弁の動きの評価はできない。
  • e. 肺塞栓を評価する際に、下肢深部静脈血栓も一連の造影CT検査で評価できる。
答. a,e
心・大血管の画像診断
  • b. どちらもあわせて評価する
  • c. プラークも評価できる

70歳代、女性、長期臥床の患者。呼吸苦を訴え、D-ダイマーが検出されたため、造影CTが施行された。以下の画像を見て、適切なものを2つ選べ。(2021-14, 2022-14)

Question Image
  • a. 両側の肺動脈に血栓を認める。
  • b. 右房内に血栓を認める。
  • c. 心室中隔の平坦化を認める。
  • d. IVCの拡張を認める。
  • e. 左腸骨静脈内に血栓を認める。
答. c,d
心・大血管の画像診断

80 歳代男性、1週間前より前胸部絞扼感が出現、徐々に増悪したため来院した。冠動脈CTAの画像を以下に示す。正しいものを2つ選べ。(2021-13, 2022-13)

Question Image
  • a. 右冠動脈に狭窄が見られる。
  • b. 左冠動脈前下行枝に狭窄が見られる。
  • c. 左冠動脈回旋枝に狭窄が見られる。
  • d. 狭窄部位に見られるプラークは石灰化プラークである。
  • e. 狭窄部位に見られるプラークは非石灰化プラークである
答. b,e
心・大血管の画像診断

80歳女性。突然の背部痛を主訴に来院。以下の記述のうち正しいものを2つ選べ。(画像なし)(2022-15)

  • a. 偽腔開存型大動脈解離である。
  • b. 偽腔閉塞型大動脈解離である。
  • c. ULP型大動脈解離である。
  • d. スタンフォードA分類である。
  • e. スタンフォードB分類である。
答.
心・大血管の画像診断